2009年11月01日

いりあい交流:中スラウェシ再訪ーー「映像を軸にした学びあい」も最終段階に

「いりあい交流」担当の増田です。

トヨタ財団からの助成を受けて進めてきた「いりあい交流第2弾 映像編」は、助成期間が10月末日で終了するのを控え、これまでの取り組みをまとめる段階にさしかかってきました。そこで、先日、中スラウェシに渡り、パルの仲間やトンプの人びとを訪問。今回の目的は、メンバー全員で顔を合わせて成果物の構成や内容について確認しあうこと、トンプの方々に映像作品を観てもらいコメントをいただくこと、そして、今回の取り組みを今後どのように発展させていくか話し合うことです。

今回、日本から渡ったのは、前回(2009年5月)と同様、映像記録に長年関わってこられた澤幡正範さんとイラストレーターの岩井友子さん、あいあいネット事務局からは島上さんと増田、の計4人。前回より、映像による記録づくり班(映像チーム)、イラストを活かした記録づくり班(絵描きチーム)、文章による記録班(文章チーム)に分かれて、それぞれの作業を進めてきました。ただし、各チームが別々に作品をまとめるのではなく、映像、イラスト、文章、それぞれの表現方法の強みを活かし、お互いに補うかたちで一つの作品としてまとめていくことを目標としています。

約2週間にわたる今回の訪問の様子は、以下のとおりです。

top.jpg
パパ・ジャニ夫妻と孫。奥の山を見ながら、何を話しているのでしょうか。

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2009年06月19日

「いりあい交流」映像+絵描き編(その2)

「いりあい交流」担当の増田です。
前回に続き、先日の中スラウェシ訪問「いりあい交流 映像・絵描き編」についてお伝えします。

パルのメンバーで、今回、トンプに同行したのは、ヘダールさん、ルンくん(身体も食も細いが、しっかり者)、ダフィットくん(澤幡さんを敬愛するキャメラマンの卵)、エウィンくん(楽器奏者をまとめるボス役。とにかくマイペース)、ジャックくん(独学で絵を学ぶ。ヘダールさんの甥にあたる)、キキくん(ジャックくんとともに絵に取り組む)、リザルくん(バンタヤの何でも屋)。

いよいよ、トンプでの行動を開始。
今回は、どんな出会い・ハプニングが待っているのか、、、。

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岩井さんの描いたイラストを眺めるセラ。
自分のイラストにすっかりと釘づけ。

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2009年06月11日

中スラウェシを訪問:「いりあい交流」映像+絵描きチーム編

「いりあい交流」の増田です。
5月15日から10日間あまりインドネシア・中スラウェシを訪問してきました。遅ればせながら、先日の中スラウェシ訪問の様子をお伝えします。
(高田さんによる、報告会((6月5日開催))についての投稿が先になってしまいました、、、)

DSC_0074-2.jpg


「いりあい交流」では、2007年10月よりトヨタ財団の助成をいただきながら、映像記録の共同制作を軸としたトンプの暮らしについての学びあいに取り組んできました。そして、これまで映像記録の経験の長い澤幡正範さんを交えながら、中スラウェシの街(パル)で映像制作を手がける若者とトンプの方々とともにトンプの暮らしを記録してきました。

そのなかで澤幡さんから一つの提案をいただきました。
それは、映像だけでは描ききれないものがあり、例えば文章や写真で互いに補うことができるけれども、そこにイラストを加えてみてはどうか、というものでした。

そこで、澤幡さんがご紹介くださったのが、岩井友子さんです。
岩井さんはイラストレーターで、これまでアイヌや岐阜・白川郷に通いながら、暮らしの風景や民具・建築を描かれてこられました。また、年配の方々の聞き取りや資料を手がかりにして、かつての風景を描き出すという「聞き描き」にも取り組まれています。そこで、中スラウェシに一緒に出かけ、トンプを描いていただこう、とお願いしたのでした。

DSC_0148-2.jpg

颯爽とスケッチを描く岩井さん


また、パルのNGO「バンタヤ」にはイラストを表現手段としているメンバーもいます。彼らと岩井さんが出会えば、お互いに刺激しあい、新しい展開が生まれるかもしれません。

こうして、今回、澤幡さんと岩井さん、そして「あいあいネット」事務局からは島上さんと増田が中スラウェシを訪問するに至ったのでした。
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2009年06月09日

「いりあい交流」中間報告の集いを開催しました

6月5日、あいあいネット事務所で「いりあい交流」中間報告の集いを開催しました。


090605いりあい交流中間報告会 003_800.jpg

映像記録を担当して頂いている澤畑正範さん、絵による記録を担当して頂いている岩井友
子さん、それからあいあいネット島上の3人から、5月のトンプ訪問の報告がありました。

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2009年02月19日

「いりあい交流」映像編:トンプとパルを訪問

「いりあい交流」担当の増田です。
1月24日付のブログでお伝えしましたように、1月23日から2月3日にかけてインドネシア・中スラウェシ州を訪問し、映像などで村のくらしを記録するワークショプをおこないました。

そのときの様子を、まずはダイジェストでお伝えし、内容は適宜、追加・修正していきます。

           bulog_jan09_008.JPG
                 集会所の前で記念撮影

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2008年09月28日

国際コモンズ学会、イギリスにいってきました

2か月以上前の話になってしまいましたが、7月11〜20日、イギリスにいってきました。International Association for the Study of the Commons(国際コモンズ学会、とでも訳すのかな?)の大会に参加するためです。
入会研究で知られるマーガレット・マッキーン(Margaret A. Mckean)さんが日本の入会をテーマとしたセッションを企画することになり、室田武さん(同志社大学)、三俣学さん(兵庫県立大学)をはじめとする日本のコモンズ研究者の方々に混じって、「いりあい交流」の実践経験を報告してきました。

マッキーンさん.jpg








街角でおしゃべりするマッキーンさんと三俣さん


この学会、1984年に設立され、1990年から1〜2年おきに大会を開いていて、今年で12回目。今年は70カ国あまりから、600人近くが集まったそうです。5日間、11ものセッションが同時並行。膨大な報告数(500くらいはあったと思う・・)、多岐にわたるトピック(なんでもかんでも「コモンズ」の感もあり・・)、慣れない英語にやや消耗気味ではありましたが、世界各地からの人々に出会えたのは刺激的でした(報告の大部分はこちらで公開されています)。

おまけを読む
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2008年09月24日

中スラウェシ便り:人は自然の一部、ですね。

ずいぶんとご無沙汰してしまいました。島上です。
昨年秋から断続的にインドネシア滞在が続いていて、先週、帰国しました。
これからしばらく(少なくとも半年)は日本を拠点に生活・仕事・活動します。
ずいぶんと時差ができてしまいましたが、この夏の主な活動・出来事の一端をご報告しようと思います。

今日は、中スラウェシでのヴンジャ(陸稲収穫後の儀礼)に向けた伐開の儀礼から・・・。

P1090648_512_320.jpg

儀礼用の場所を竹・木・ロタンで組む。結びつけているのは木の布でできた小さな袋。
中にはとうもろこしの粉が入っています。

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2008年06月12日

「いりあい交流」第2弾・映像編:中スラウェシでワークショップ開催 (3)

「いりあい交流」担当の増田です。

5月の中スラウェシ訪問記の第3回目です。
今回の項目は、以下のとおり。

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5日目(5月24日);ヴンジャの森へ向かうも、、
 ■焼畑での播種作業
 ■澤幡さんとダフィット君
 ■「椿山ー焼畑に生きるー」上映会

6日目(5月25日):焼畑をめぐり、パルへ
 ■焼畑に暮らす
 ■ママ・セラの撮影
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5日目(5月24日):ヴンジャの森へ向かうも、、

 朝、目を覚ますと、青空が広がり、まずまずの空模様です。この日はヴンジャを行う予定の場所へ向かう予定にしていました。パパ・ジャニーたちに「まず、朝食を食べてから」と引き止められたものの、その朝食が出てこない、、、。そのような次第で、食事を終えて出発したのは午前10時ごろ。この日はパパ・ジャニーともう一人の老人が同行してくださいました。


■焼畑での播種作業


 昨日の焼畑の脇を抜けると、その先にはパパ・リタ夫妻が火入れを終えた焼畑で播種をしていました。
 パパ・リタ夫妻は昨シーズンとその前のシーズンまでは、もっと奥の尾根の斜面に耕地を拓いていたので、今回は焼畑の場所を大きく移したことになります。また、一昨年の耕作では、集落長さんと耕地を並べていましたが、今回は単独で耕地を拓いています。焼畑を一緒に拓くメンバーも固定しているわけではなく、そのときどきで入れ代わるようです。

中心の稲.jpg 火入れで拓いた空間のうち、その内側を燃え残った木の幹や裂いた竹で囲い込み、さらにそのなかを区分けして、2種類の陸稲を蒔いていました。すでにもう一種の陸稲やトウモロコシなどは蒔かれており、芽を出してしました。
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 作業では、掘棒で地面に穴を穿ち、そこに籾を数粒入れていきます。籾は自宅で保管していた袋から取り出し、ココヤシの殻の容器に移します。そのなかの籾の上には4-5センチほどの小石が入れてあります。これは「籾が早くなくなってしまわないようにするためのもの。そして、稲の精霊がどこかにいってしまないようにするためのもの」ということでした。


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2008年06月10日

「いりあい交流」第2弾映像編:第2回目のワークショップ (2)

「いりあい交流」担当の増田です。

5月の中スラウェシ訪問記の第2回目です。

1.4日目(5月23日):トンプへ向かう

 いよいよトンプへ。当初、麓からトンプまで歩いて向かう予定でしたが、前日の晩に突然の雨。雨で山道はぬかるんでいるであろうということで、出発を遅らせて路面が乾くのを待つことになりました。しかし、昼になれば歩いて登るには暑い、ということで、バイクでトンプに上がることに。パルの若者によると、それまでひと月以上も雨は降っていなかったというのですが、、、。

 ヘダールさんと日本人3人は「バンタヤ」の事務所を午前10時過ぎに出発。パルの若者メンバー(ダフィット、エウィン、スミス)は夕方に上がってくるとのこと。道中に3回の休憩をはさみました。休憩は人間のためでもあるが、ひたすら登り道で唸り声を上げ続けるバイクのエンジンを冷やすことも大きな理由です。

バイクの二人.jpg

 出発時刻を遅らせたものの、路面は完全には乾いておらず、途中、スリップしたり、轍にはまりこんだりして、何度もバイクを降りて歩くことになりました。トンプで上映会をするためにパルから発電機を運びましたが、発電機を運んできたバイクが途中でパンクしたために、手前の集落で一晩預かってもらうことに。

 12時過ぎにトンプに到着。事前に、パパ・ジャニー(ラングさん)宅のあった敷地に小中学校が建てられるということを伺っていましたが、すでに工事は始まっており、パパ・ジャニー夫妻は集会所の隅に壁をつくり、仮の住まいとしていました。

展望.jpg
稲が瑞々しく風にそよいでいました。続きを読む
posted by あいあいネット at 22:41 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | いりあい交流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月08日

いりあい交流第2弾 映像編:第2回目のワークショップを開きました

「いりあい交流」担当の増田です。
(久しぶりのブログ更新となってしまいました、、、)

 5月20日から31日までの日程で中スラウェシを訪問してきました。今回は、映像カメラマンである澤幡正範さんをお招きして、映像制作に取り組む中スラウェシの若者とともにワークショップを開き、村のくらしを撮るということについて学びあってきました。そのときの模様を数回に分けてご報告します。


1日目(5月20日)

 関東は、あいにくと雨と強風の空模様。飛行機の出航が心配されましたが、定刻どおりに成田空港を出発。機内では寝る間もなく、ひたすら話し・飲みつづけ(スチュワデスからは「赤ワインはもうありません」と言わる始末)、17時過ぎにバリ島デンパサールへ到着。空港で翌日の切符を入手し、ホテルへ。海岸を歩くこともなく、デンパサール泊。


2日目(5月21日)

 デンパサールから南スラウェシのマカッサルへ。マカッサルでは、「あいあいネットマカッサル」の松井さん宅を訪問。数日後に控えたガソリン代値上げ(なんと28パーセント!)に反対するデモのために道路は大渋滞でしたが、なんとか到着。

photo-1.jpg 松井さん宅には南スラウェシを中心に活動する若者グループが拠点としており、そのひとつ「ルマ・カム」は、マカッサルの高校生に周辺の農山村での生活体験の場を提供する活動をしています。日本で同様の活動をしている「森の聞き書き甲子園(http://www.foxfire-japan.com/http://www.kyouzon.org/)」と彼らの活動をつないでみようということで、「森の聞き書き甲子園」に関わってこられた澤幡さんと「ルマ・カム」のメンバーが対面。お互いの活動を手短に紹介したのち、澤幡さんに日本からお持ちいただいた「森の聞き書き甲子園」のDVD(そのOB・OGがつくった映像作品)を皆で鑑賞しました。パルへの飛行機の時刻が迫り、2時過ぎには松井さん宅を出発。そのために、彼らとじっくりと話し合う時間がなかったのは残念でした。



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2008年02月10日

「いりあい交流」第2弾:キックオフ・ワークショップ(その2)

「いりあい交流」担当の増田です。

前回につづき、先日の「いりあい交流」第2弾の様子をお伝えします。

■1月23日(トンプ2日目)

「文化や権利のことばかりでは、(映像の内容は)ノスタルジックなものになってしまう。そうならないためにも、トンプの暮らしのベース(たとえば経済のこと)について具体的に把握することが重要」

トンプに上がる前の話し合いで、このような問題意識が共有されてきました。そこで、この日はいくつかのグループに分かれて村の方々から話を聞こう、と予定していました。
が、朝食の準備が遅れ、一同が出発したのは午前11時半頃、、、。それでも、どのグループも1〜2世帯ほどから話を伺い、夕方には戻ってきました。

diskusi.jpg


それぞれのグループが聞き取ってきたことを、集会所で書き出してみました。

そこでわかったのは、以下のようなことでした。

・ほとんどの世帯が稲作をしているにもかかわらず、一年分に消費する量を収穫できず、米を市場で購入している。
・焼畑の面積は、それほど広くない(0.5〜1ヘクタール程度)。
・近年は栽培している稲の種類も、それほど多くない(1〜数種類)。
・焼畑の耕作時期も、世帯ごとにバラバラ。
・ごく一部では稲を植えず、カカオやその他の換金作物(クミリ、トウガラシ、トマト、マメなど)が主たる収入源となっている。

そのうちにトンプの人たちも集まってきましたので、浮かび上がってきた疑問点を尋ねてみました。すると、村の人たちは口々に話しはじめました。

「昔の焼畑はもっと広かった」
「昔は、山麓の人がトンプまで米を買いにきていた」
「最近の若者は稲作をしようとしない」
「稲作は大変。なにが大変かというと、収穫前にずっと(鳥獣害の)見張りをすること。カカオを売って、米を買った方が楽だ」
「最近は、季節の移り変わりが読めない。だから、皆、それぞれがよいと思う時期に焼畑を開いてしまう、、」

どうも、かつては焼畑のカレンダーは大方定まっており、誰かが火入れをしたら、その後にはもう森を開いてはいけないといったルールもあったようでした。強制移転でいったんトンプを離れた人がバラバラと戻ってきたこと、近年の気候変動、換金作物栽培の浸透、世代間の意識のちがい、とさまざまな要因が重なって、現在のような状況になっているようでした。

member.JPG
映像記録の共同作業が、トンプの方々にとっても、私たちにとっても、日頃の暮らしについて考えてみるきっかけとなれば、と思います。

あるとき、ママ・ジャニー(ラングさんの奥さん)は、こんなことを話しました。
「政府は子供のための学校をもってくる。モトコ(島上さん)たちは大人のための学校をもってくる」


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2008年02月07日

「いりあい交流」第2弾:ワークショップを開催しました

「いりあい交流」担当の増田です。
トヨタ財団より助成をいただきながらの映像記録の共同制作活動。1月20日から27日までインドネシア・中スラウェシを訪問し、映像記録に関心をもつ現地のメンバーと第1回目のワークショップを開催しました。

当初の計画では、「民族文化映像研究所(以下、民映研)」のカメラマンである澤幡正範さんにも参加いただき、これまで農山村の映像を撮られてきたご自身の体験をお話しいただくことになっていたのですが、ヴィザの都合により今回は実現しませんでした。その他には、トヨタ財団の楠田さんが視察のために参加されました。
 
ワークショップは計5日間。第1日目と第5日目はパルでオリエンテーション、第2ー4日目は映像記録を計画しているトンプ村を訪問しました。以下では、そのときの模様をお伝えします。



第1日目(1月21日)

パル市内にあるNGO「バンタヤ」事務所の庭先に建てられたカランパ(集会所)で、メンバー一同が顔を合わせ。パルの若者メンバーは10人ほど。今回は、ジョクジャカルタでNGO"INSIST"を主宰されるルムさんにも参加いただきました。ルムさんの司会で、今回の映像記録作業での目的や方法を議論しながら共有。

karanpa.jpg
(バンタヤの庭先のカランパで議論。カランパは、トンプの人々がわざわざ山を下りてきて建ててくれたもの。)


まず、中心テーマとして「稲(米)」に焦点を絞ることになりました。ただし、ルムさん曰く「村の文化や権利擁護の側面ばかり追い求めてはダメ。じっさいに村の人が生活してゆく上での、経済的なことにも目を向けてゆくことも重要だ」。たとえば、どれだけの食料や生活用品が自給できていて、どれだけのものを外部で購入しているのか?暮らしを立てるのに、どれだけのお金が必要なのか?どんな現金収入源があるのか?などなど、、、。
そのような次第で、翌日からのトンプ訪問では実際に村人の生活の経済的な側面について具体的な話を聞いてみようということになりました。

夜は、日本から持参した民映研の映像作品やルムさん自作の映像作品を皆で鑑賞することになっていましたが、停電のためあえなく中止、、、。

burning.jpg
翌日はトンプへ。なんと焼畑への火入れを見ることができました。




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2008年01月08日

「いりあい交流」、次なるステージに突入中!

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
島上@11月初旬から、インドネシアに滞在中です。
日本財団APIフェローシップの助成をうけて、計4ヶ月間、中スラウェシ州とランプン州で、「コミュニティに根ざした森林管理」をテーマとした調査と学びあいの活動を実施しています。

元旦集合.JPG
お正月はヘダールさん、マチの若者たち、村の人たちと中スラウェシの山村トンプで迎えました。年末年始、みんなで何をしていたか、というと・・・、

トイレ.JPG
・・・とある施設を作っていました(さて、何でしょう??)。

「便りがないのは元気なしるし・・」と言い訳するわけにもいきませんが、事務局メンバー全員、なかなかブログ更新、メルマガ発行ができず、「あいあいネット、休眠中?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね(決してそうではないのです・・)。今年は、もっと情報発信、がむばります!です。

さて、2004年から2年間、トヨタ財団の助成をきっかけに本格始動した「いりあい交流」(日本とインドネシアの山村の経験をつなぐ取り組み)。
助成金の切れ目が縁の切れ目、というわけではなく、おかげさまで縁はさらに深まり、活動は次なるステージに突入中です。

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2007年10月05日

「いりあい交流」報告書が完成!!!

「いりあい交流」担当の増田です。

「トヨタ、ホンダ、サムライ、、、だけじゃなくて、イリアイをもっとインドネシアに伝えてほしい」
インドネシア人のヘダールさんが残した一言から、日本とインドネシアの山村の経験をつなぐ「いりあい交流」は始まりました。
2005年9月には、日本の山村に暮らす実践家、入会に関心をもつ研究者・NGO関係者らが、ヘダールさんの活動する中スラウェシ州を訪ね、村びとやNGO実践家などと交流してきました(「いりあい交流 2005 in インドネシア」)。
そして、2006年6月には中スラウェシで交流した村びと・NGO実践家・役人・研究者の6人を日本に招き、福島・山形・滋賀の山村を廻りました(「いりあい交流 2006 in 日本」)。

このたび、これまでの取り組みをまとめた報告書(『経験をつなぐ:日本とインドネシア 「いりあい交流」2年間の記録 2004.11-2006.10』)が、ようやく完成いたしました!
(長い長い道のりでした、、、)


いりあいパンフ-web-3.jpg


報告書の内容は、こちら
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2007年09月22日

国際シンポジウム『経験をつなぐ:グローバル・コモンズとしての森林』開催!!!

きたる10月11日(木)〜12日(金)、京都市国際交流会館で、

経験をつなぐ:グローバル・コモンズとしての森林
Forest Stewardship and Community Empowerment
---Local Commons in a Global Context---


と題した国際シンポジウムが開催されます。

「いりあい交流」の中心人物、ヘダール・ラウジェンさんが来日。
日本、インドネシア、タイ、マレーシア、中国、メキシコ、インド、スリランカからの研究者・実践家が集います。

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同時通訳あり・入場無料です。ぜひ、ご参加ください!

詳細はこちらから

チラシはこちらからダウンロードできます。


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2007年09月13日

本がでました!『国境を越えた村おこし』

『国境を越えた村おこし:日本と東南アジアをつなぐ』と題した本がでました(加藤剛編、NTT出版)。

「『いりあい交流』がつなぐ日本とインドネシア---山村の知恵と経験に学ぶ」と題して、あいあいネット事務局の島上が寄稿しています。

東チモール、インドネシア、ベトナム、タイ、ラオス、フィリピンと日本をつなぎ、
「お互いを知るための」国際交流から一歩進んで、
「よりよく生きるための」草の根の協働と豊かな関係構築をめざす、、、
そんな取り組みを試みる実践者たちの記録です。

P1050968.JPG

島上の担当した第2章は、こちらからも読んでいただけます。



目次はこんな感じ・・・
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2007年08月17日

岩手大学でのパネル展示会(ご案内)

「いりあい交流」担当の増田です。
このたび、岩手大学(盛岡市)で「小繋事件と入会問題 自然との<共生>」と題するパネル展示会が開催され、そのなかで「いりあい」交流の取組みも紹介していただけることになりました。

この夏、岩手大学ではJTBとタイアップし、「シニア・サマー・カレッジ(SSC)」を開講します。そのなかで、昨年10月の勉強会でお招きしました早坂啓造先生(岩手入会・コモンズの会、岩手小つなぎの会、岩手大学名誉教授)が「小繋事件と入会問題 自然との<共生>」という講義を担当され、それに関連して展示会が開かれることになりました。

展示会では、岩手大学図書館に設置されています「小繋事件文庫」の資料とともに、「岩手の入会」「小繋入会訴訟90周年」などのパネルが展示されます。
「あいあいネット」でも、「アジアの森と入会」「インドネシアの森と人々の暮らし」として「いりあい交流」の取り組みをパネル展示させていただけることになりました。(パネルは、目下、島上さんと増田で制作中、、、)

講義はSSC受講生のみを対象としていますが、展示会は一般にも公開されるとのことです。
お近くの方、ちょうど盛岡を訪問される予定の方は、ぜひ足をお運びください。

「小繋事件と入会問題 自然との<共生>」展示会
期 間:2007年8月29日(水)―9月2日(日)
開催時間:9:00-17:00
場 所:岩手大学図書館1階展示室
共 催:JTB、岩手大学(地域連携推進センター、岩手大学図書館)
制 作:岩手入会・コモンズの会、岩手小つなぎの会、
    あいあいネット
内 容:「入会(いりあい)」とは?、世界の森林の危機、今も生きる入
    会小繋事件の90周年:旧小繋村(現一戸町小鳥谷小繋)の場合
    大旦那の横暴に抗して:旧山形村戸呂町(現久慈市山形町戸呂
    町)の場合、国有林と村人たち:旧侍浜村(現久慈市侍浜)の場
    合、アジアの森と入会、インドネシアの森と人々の暮らし:
    スラウェシの場合、「入会・コモンズ型管理利用」の未来
posted by あいあいネット at 15:21 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | いりあい交流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月31日

「地球緑化センター」から中スラウェシ調査報告会のお知らせ

「いりあい交流」担当の増田です。
以前のブログでもお伝えしましたが、本年2月に事務局の島上・増田はNPO「地球緑化センター」に協力するかたちで、インドネシア・中スラウェシを訪問しました。このたび、その報告会が「地球緑化センター」の主催で開かれます。残念ながら島上・増田は参加できませんが、調査をご一緒した蒲生康重さん(サザンクロスジャパン協会、財団法人 進化生物学研究所)がスピーカーとして報告されます。「あいあいネット」からは長畑が参加の予定です。ぜひ、ご参加ください。


Nature Seminar 「持続可能な熱帯林利用への地域社会の取り組み」

◆日時:6月8日(金)18:30〜20:30
◆会場:「丸の内さえずり館」(東京都千代田区有楽町1-12-1 新有楽町ビル1F、http://www.m-nature.info/event/index.html
◆スピーカー : 蒲生 康重 氏 、金井 久美子 氏 (地球緑化センター事務局次長)
◆申込制 40名/無料
◆申込み : 地球緑化センター
◆問合せ : TEL 03-3241-6450
posted by あいあいネット at 19:36 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | いりあい交流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月17日

インドネシア・中スラウェシ、山村での調査と交流 (その3)

「いりあい交流」担当の増田です。
前回に引きつづいて、先月に出かけてきましたインドネシア・中スラウェシの山村訪問記の後編(マレナ集落)をお伝えいたします。


マレナでも、焼畑を中心に集落付近を廻りました。マレナの焼畑ではちょうど稲の収穫の時期で、新米をごちそうになりました。hasil gotonroyong.jpg
谷間に位置するマレナでは、河岸にわずかながらも水田があります。じつは、多くの世帯では2001年まで水田で稲作をしていました。しかし、2001年の大水で灌漑施設が破損。自分たちの力では修復できないほどの大きな被害だったそうですが、政府による対応はいまだにありません。そのため、水田に水を引くことができなくなり、かろうじて天水を引くことのできる2世帯だけが水田耕作を続けています。その他の水田用地は放棄され、一部はトウモロコシ畑に転換するとのことでした。水田耕作のできない世帯は、焼畑での陸稲耕作に回帰しています。
narik kabau.jpg
トウモロコシ畑に転換される元・水田地





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2007年03月10日

インドネシア・中スラウェシ、山村での調査と交流 (その2)

事務局の増田です。
前回の島上さんからの投稿(3/2付)に続いて、インドネシア・中スラウェシ州のトンプ集落とマレナ集落の訪問の様子をお伝えします。私にとって、両集落どころか、スラウェシ島を訪問することさえ初めてであり、毎日が驚きと発見の連続でした。書きたいことは多々あるので、まず今回はトンプ集落のことについてお伝えします。
なお、今回の渡航は、NPO地球緑化センターの事業((社) 国際農林業協力・交流協会助成)にあいあいネットが協力する形で実現しました。


トンプ集落は、州都であるパル市から15キロメートルほどの近いところに位置していますが、標高800メートルから1000メートルほどの山の上にあります。ふもとの集落からしばらく山道を登ってゆくと、トンプ集落の境界となる地点につきます。パル市を含む平野部はサボテンも生えるほどに乾燥した気候なのですが、トンプの領内に入ると木々は深くなり、トンプの気候が平野部と異なることがわかります。1975年に下界へと移住させられたトンプ出身者が、気候条件のちがいを理由にふたたびトンプへと舞い戻ってきた理由がわかるような気がします。

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左は平野部の風景。灌木が多く、ときおりサボテンも見られ、やや殺伐としています。右はトンプの風景。木々の瑞々しい緑に囲まれています。

トンプ集落の中心的な生業は焼畑耕作です。急峻な斜面に開かれた焼畑では、陸稲を中心にトウモロコシやトウガラシなどのさまざまな野菜が栽培されます。焼畑の広さは、見たところせいぜい1ヘクタールあまりで、稲の収穫量は1年間の自家消費量に満たない状況です。不足分の米は、クミリ・丁字・カカオ・トウガラシといった商品作物からの収入で購入したり、政府からの定期的な援助米で補っているとのことでした。

ladang.jpg同じ焼畑で稲を連続して耕作することは稀で、多くの場合、翌シーズンは別の場所に耕作地を移します。耕作が放棄された場所は、植生の遷移とともにふたたび森へと戻ってゆきますが、その過程は植生の状態に応じて8段階にも分かれています。そして、休閑から10年ほど経過して「オマ」とよばれる段階になると、焼畑としてふたたび利用されます。このように焼畑耕作では森を循環しながら利用しています。

下生え刈りや森の伐採など焼畑耕作地での作業は、 労働交換によっておこなわれるとのことです。また、2005年には、下流集落の人びとがトンプ集落の領域内で木を大量に伐採し、売却しようとしたことがありました。そのときトンプ集落は、警察や政府に訴えるのではなく、慣習的な手段で作業の差し止めと罰則を伐採者に処しました。そのときに没収した材木で建てたのが、現在のバンタヤ(集会所)です。このように、トンプは、森を通じて強いまとまりをもっている印象を受けました。

ke ladang.jpg焼畑への道すがら、道脇の森や薮を指差して「昔はここに家があった」「この丘は墓地だ」などと話してくれました。私には木々の集まりにしか見えない森も、トンプの人びとにはさまざまな思い出の詰まった空間なのでしょう。




cacao.jpgそのいっぽうで広がりつつあるのが、カカオ栽培地です。同じ商品作物でも、クミリや丁字はそのほかの樹木と混ざって集落のまわりに植えられています。しかし、カカオは除草・施肥・剪定といった集約的な管理が必要で、通常はカカオに特化した栽培地が用意されます。カカオ栽培地が広がると、化学肥料や除草剤の使用が増えるばかりか、それまでの循環的な森の利用が変化してしまう可能性もあります。現代の生活では現金収入源は必要ですが、トンプらしい森との関わり方を活かしながら、それを現金経済に結びつけることはできないでしょうか。


私たちがトンプに上がる日、マフッドさんもバイクに乗り、トンプまで同行してくださいました。これまでにもお伝えしましたように、トンプ集落は1975年に森林区域(正確には”Tanan Hutan Rakyat”)に組み込まれ、そこでの居住が法的に禁じられたため、多くの世帯は別の地域へと移転せざるをえない状況にありました。しかし、移転先の生活環境に慣れることができず、もとのトンプ集落へと戻る人びとが徐々に出始め、現在では100あまりの世帯が暮らしています。これは「違法行為」でもあるのですが、マフッドさんは、この問題の解決に向けてトンプまで足を運んでくださったのでした。

peta.jpgマフッドさんによると、トンプは「古い集落(kampung tua)」としての文化的・歴史的に重要な意味をもつところであり、森林区域内の居住については特例として認められる可能性もないわけではないとのこと。しかし、 現在の制度下では、トンプ集落が単独村として独立するには世帯数が少ないというのです。さらにトンプ集落の話を複雑にしているのは、 現在のトンプ集落がふたつの行政村に分かれて組み込まれているということです。つまり、トンプのある小集落はA村に、別の小集落はB村に含まれているのです。マフッドさんは、これを整理することがトンプの居住地問題の解決にむけての第一歩だと話されました。

私たちがトンプ村を後にする前晩に、これについての寄り合いがおこなわれました。話し合いの結果、現在組み込まれているふたつの行政村から一方を選び、トンプはその一部となるのではなく、単独村としての独立を陳情してみようという方向に、ひとまず話はまとまりました。しかし、いずれにせよ、トンプでの居住が森林区域内の特例区として認められれば、「権利」と引き換えに「義務」が生じます。そのことをトンプの人びとはどのように考えているのでしょうか。また、寄り合いの場では、トンプのこれからを担うことになる若い世代の声が聞かれなかったのですが、彼らは一連の問題をどのように受け止めているのでしょうか。こうした新たな課題も含めて、具体的な動きは始まったばかりです。
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posted by あいあいネット at 19:26 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | いりあい交流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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