2007年09月05日

寿町のまちづくり



事務局の功能(こうの)です。

先月、NGO/JICA相互研修の国内フィールドワークの準備のため、横浜、寿町を訪れました。NGO/JICA相互研修(http://www.jica.go.jp/hiroba/ngonpo/ngo_jica/kensyu/jiishi.html)は、NGOとJICAのスタッフが、国内および海外研修を通してともに学ぶことを目的としています。今年のテーマは「コミュニティ開発」。国内では、東京近郊でまちづくりの現場を訪問します。

。。。というわけで寿町。
この町では、1980年代前半、野宿者が少年たちに襲われる事件をきっかけに、野宿者の支援やパトロール活動が始まった。寿町ではいくつかのNPOが活動しているが、今回訪問させていただいた「さなぎ達」(http://www.sanagitachi.com/wiki/?FrontPage)も、20年に及ぶパトロール活動の中から生まれてきた団体。路上生活者の人たちが自由に集える憩いのスペース(さなぎの家)や、パン券(横浜市が職がなく生活保護も受けられない人に支給するお買い物券)が利用できる食堂(さなぎの食堂)の開設などを通して、路上生活者の人たちの「自立支援」を支援している。

街には、最近はじめた寿緑化運動によりたくさんのプランターがおかれ、猛暑にもかかわらず元気な緑があふれていた。路上生活者のひとたちが毎日水やりをする、ドヤの経営者たちが隣と競ってプランターの数をふやす、街のごみが減る、という好循環をみた行政もこの活動を支援し始め、ごみの不法投棄も大幅に減ったそうだ。

最近、ソーシャルベンチャー(社会企業家)として注目を集めている株式会社Funnybee (http://www.funnybee.co.jp/top/)も寿町にオフィスを持ち、ヨコハマホステルビレッジを経営している。寿町には120棟前後のドヤ(簡易宿泊所)、8000室があるが、今の人口は約6500人。あいている部屋を、横浜にも羽田にも近い立地条件を生かして旅行者に提供しよう、というビジネスだ。

こうした新しい取り組みは、ここ6年くらいの間に次々と形になってきた。取り組みの要には、寿町の一角に暮らし、寿町の明日を創るひとりの人間がいる。岡思奈鉢さん(http://netamama.funnybee.co.jp/index.html)である。彼の話は縦横無尽に日本を世界をとびまわり、寿町にもどってくる。「葬儀屋と病院と福祉と介護と北と南と暴力団しかいない町なんておかしい」、「交番の前に不法駐車された黒塗りの車を横目に、自転車泥棒の検問をやっている警察なんて、町の人の信頼は得られない」、不条理、怒り。同時に、そんな寿町が、実際に外からいろいろな人を受け入れ、交差して、変化が始まっている。

持ち場を死守できる集まりは強い。群れているだけの集まりは弱い。とにかく町が、絶えずみんなに‘どうする’と問いかけてくれているところがこの町の特徴。(ねたままでしつれいしますhttp://netamama.funnybee.co.jp/index.html より)

町に問いかけ、問いかけられ、町の中と外に住んでいる人たちが丁々発止とやりあいながら、和気藹々と楽しみながら、新しいアイディアを出して実行していく。楽しそうである。

日本のまちづくりから、私たちが学べることは実にたくさんある、と実感した寿町訪問でした。さなぎ達、Funnybeeのみなさん、鉢さん、そして寿町の街のみなさん、どうもありがとうございました。
posted by あいあいネット at 18:12 | 東京 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 地域づくりネットワーク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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