2007年04月26日

ビシャカパトナムでのNGOスタッフ研修報告(3)



ビシャカパトナムでの研修クライマックスは、日本から訪問したNGOスタッフら8名による、VVK(スラムのSHG=相互扶助グループ=連合体)のおばちゃん達へのフィードバックでした。今回の訪問で考えたことを、次の4点にわけて発表することになりました。

(1)VVKやSHGの何が凄いと思ったか
(2)何を学んだか
(3)何か提案はあるか
(4)もっと知りたいこと

発表は男性3名、女性4名それぞれのグループに分かれて行いました。

男性グループのキィワードは次の通りです。
(1)凄いと思ったこと→計画性
(2)学んだこと→情報の共有
(3)提言→家計簿、共同作業所、共同購入、事務所の暑さ対策
(4)知りたいこと→生産物流センター、トラブルと解決

女性グループは次の通り。皆さん、サリーを着せてもらっての発表でした。
1)凄いと思ったこと→学ぶ楽しさ、生かす喜び
(2)学んだこと→信じて分け合う
(3)提言→夢の共有
(4)知りたいこと→勧誘から加盟までのフォロー、農村部との連携、メンバーが緊急に資金が必要になったら。

Happyou.JPG

女性グループの発表




スラムのSHG訪問、VVKの発表、そしてソムニードへのインタビューという、2日間のプログラムを通して参加者は何を考えたか。そのエッセンスが詰まった発表だったと思います。

ただ、惜しかったのは日本人参加者のそうした「熱い学び」がどこまでスラムの女性リーダーたちに伝わったのか、という点ですね。発表は紋切り型で、特に男性グループのほうは、わかりにくい言葉遣いが多かったようです。一方、女性グループは、具体的な例を挙げたり、わかりやすい言葉を使うことで、かなり工夫が見られました。何より、同じ女性同士ということで、サリーを着せてもらうところから、「仲間意識」がお互いの間に生まれていたんでしょうね。

この「仲間意識」。言い換えると「相手と同じ目線で考え、話す」ということですね。このことは、ソムニード駐在員の原さんも、代表の和田師匠も強調されていました。「自分はどう思うのか」「なぜそう思うのか」について、具体的に話していくことが、相手と「対等」な関係を作る上で第一歩かもしれません。

VVK kinenshasin.JPG

VVKおばちゃんたちと記念撮影(女性参加者たち)


このことに関連して、一行が帰国直後にJICA広尾(地球ひろば)で行った「まとめのセッション」で、ちょうど一時帰国されていた和田師匠は次のようなことを語ってくれました。

「大事なのは行動変容。いくら『相手を尊重する、同じ目線にたつ』と言葉では知っていても、それが態度として表れないと意味がない。例えばスラムのSHGのミーティングに出席するとき、こちらが何か言いたい時は必ず手を挙げて許可を求めてから発言する。こういう態度をとることで、『自分はあくまでオブザーバーで、このミーティングはSHGのものなんだ』という考えが表に出ることになる」

「よく途上国で村の人たちに対して自己紹介も何もなしに、『あなたの名前は何ですか、どういう仕事をしてますか、将来の夢は何ですか』と訊く人がいます。同じことを日本で外人さんからやられてみたら、どう思うだろうか。相手に訊く時は、まず自分は何者であるか、なぜここに居るのか、何をしたいのか、を明らかにしないと」

「質問をするときは、相手の知っていることしか訊かない。相手が話したいことを話してもらう。これが原則」

また、ソムニードがスラムで活動を行うにあたって、オバチャンたちとどういう関わり方に留意したか、については、次のようにお話しされました。

「相手は人間だから、こちらが思った通りになることは少ない。相手の潜在力は信頼するけど、期待はしない、ということ」

「ファシリテーションとは、『私の考えていることを、あたかも相手が自分で考えたかのようにもっていく技術』とも言えるでしょう」

「ファシリテーターとは、当事者自身が回答を出すのを助ける役割。知識を得る方法を教える。また本来の当事者に当事者意識をもってもらうようにすることも」

外部者のあり方とは?ファシリテーションとは?援助という形でコミュニティに我々はなぜ関わるのか?

とっても大事なことを改めて考えさせられた研修だったと思います。

受け入れてくださったソムニードの皆さん、研修を主催したJICA地球ひろばの方々、どうもありがとうございました。そして何よりもとっても積極的に「学び」の場を作っていかれた参加者の皆さん、本当にお疲れさまでした!

Humayun byou.JPG

デリーの観光地の一つ、フマユン廟
posted by あいあいネット at 16:57 | 東京 ☀ | Comment(1) | TrackBack(0) | 地域づくりネットワーク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
遅ればせながら、関係者一同に、このレポートに目を通すよう、言っておきました。いつもながら、うまいことまとめてくれて、感心します。
ちなみに、初日のワークショップ、私が出した問題のうち、予め考えていたのは、最初の一つだけです。あとのは、その場で、みんなの反応を見ながら、考えて出しました。
Posted by 和田信明 at 2007年05月12日 13:50
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