2012年03月26日

JICA-NGO連携による実践的参加型コミュニティ開発(B)研修



皆さま、こんにちは。事務局の高橋です。
ブログへのアップが相変わらず遅くて恐縮ですが、この2月に行われたJICAベトナム研修について皆さまにご報告します。

2月2日から24日まで行われた「JICA-NGO連携による実践的参加型コミュニティ開発(B)」研修には、ベトナムの中央省庁や大学、大衆組織で働く中堅・幹部クラスの11名の研修員(女性6名男性5名)が来日し、今回は更にJICAベトナム事務所のスタッフの方も同行してくださいました。

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写真1:来日直後JICA横浜でのワークショップの様子


日本での研修を3回行うとともに、その間に現地ベトナムで実践をする、というこの研修は、「コミュニティ開発」や「ファシリテーション技術」に関する学びや実践を目的としており、最終的にはそのガイドラインやマニュアルの策定を目指しています。今回はその第1回目の日本での研修となります。JICAベトナム事務所肝いりの研修で、受託実施する私たちあいあいネット側も、ファシリテーターとして役員4名が関わる、総動員の形となりました。

来日当初から、「ベトナムにおける住民参加型コミュニティ開発のモデルを作るんだ」という意気込みに満ちた研修員たちでしたが、同時に、これまで受けてきた講義形式と違うワークショップの形に戸惑い、研修のテキストがないことに不安を抱いたようです。しかし、「自分たちの住むコミュニティとは?」「私たち外部者の役割は?」「コミュニティにどのように入っていくか?」といったテーマに、彼らは自分たちの地域やコミュニティをイメージし彼らの言葉で話をし始め、具体的な事実をもとに、徐々に積極的な議論が始まっていきました。

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写真2:グループを代表して発表する研修員ドゥックさん


今回の研修では2週目から山梨県上野原市に滞在し、同市の西原地区を訪れて2週間のフィールドワークを行いました。この西原はあいあいネットのメンバーが長年個人的に訪問している山村地域で、新宿から電車とバスを乗り継いで2時間の距離ということから、「東京都から一番近い山里」と言われています。ここではNPO法人さいはら(ブログ:http://ameblo.jp/biryukan/)が活動しており、今回はNPOの皆さんを中心に多くの方々のご協力のもと、コミュニティ・ファシリテーションのプロセスで重要な位置を占める、「パートナーシップ構築」と観察、インタビューを通じた仮説作り、そして「あるものさがし」の実践を行いました。

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写真3:西原の皆さんと竹細工を共にする研修員たち

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写真4:集落を歩きながら観察技法の実践

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写真5:インタビュー技法のワークショップ


あいあいネットのメンバーである中田豊一さんによるインタビューのワークショップでは、教室での話し合いの後、西原の皆さんのお宅にお邪魔し、研修員各自もインタビューの練習を行いました。決して「なぜ?」と聞かず、シンプルな事実質問を組み立て続けていくことに研修員たちは悪戦苦闘していましたが、お互いで指摘し合いながら練習を重ねることで、最終的には中田さんが絶賛するほど飛躍的に上達していきました。また、今回のインタビューでは4軒のお宅にお邪魔したのですが、どのお宅でも温かいおもてなしをしていただき、終始笑顔の絶えなかった研修員たちがとても印象的でした。

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写真6:お宅を訪問してインタビューの練習

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写真7:帰りにお土産をいただく研修員ヒエンさんとガーさん


第3週目には、じっくり2日間をつかい西原で「あるものさがし」を行いました。寒いだけでなく1日目は雪も降り天候にも恵まれませんでしたが、そんな中でも決して弱音を吐かず、地域にあるものを掘り起こしていくワークに、真剣に取り組んでいました。

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写真8:あるものさがし1日目

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写真9:あるものさがし2日目


その後、2日間の「あるものさがし」をまとめた発表を西原の皆さんの前で行い、更に今回お世話になった方々との交流会が行われました。研修員たちもベトナム料理を振る舞い、上野原市長や地元ケーブルテレビの方々にも参加していただき、非常ににぎやかな交流会となりました。

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写真10:発表会の様子

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写真11:交流会の準備の様子

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写真12:交流会の様子


西原での充実した2週間を送った後、JICA横浜に戻り研修で学んだことを整理し、今後作成するマニュアルの構成や、今後の活動計画についての話し合いが行われました。そして最終日にはJICAベトナム事務所とテレビ会議を行って、今後の進め方についてシェアすることができました。

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写真13:テレビ会議の様子


最後に研修員たちのコメントをいくつか抜粋します。

「パートナーシップビルディングから観察、インタビューへの一連の流れを、ベトナムに戻っても練習したい。」

「あるものさがしの手法は非常に参考になり、自分たちの地域でも試してみたい。」

「日本の経験から学ぶことは多く、フィールドとしての西原が非常に良かった。」

「教材も資料も少ないことに驚いたが、これまで参加した研修の中で最も学ぶことが多かった。」

また、閉講式で研修員を代表してコメントしたザンさんの「これまでは上から言われたことだけをこなして地域づくり・コミュニティ開発と謳っていたけど、もっと自分たちがコミュニティに足を運ばないと!」と熱弁する姿が非常に印象的でした。

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写真14:閉講式後の集合写真


次回この研修は、今年11月に行われる予定です。それまでの間、研修員たちはベトナムの現場で今回学んだことを実践し、それをもとにコミュニティ開発のマニュアル案の執筆を開始します。次回に向けての課題もありますが、まずは4週間近くの研修に集中して取り組まれた参加者の皆さん、そして通訳や研修員のフォローをして下さった監理員の方、ベトナムから同行して研修全体を見守ってくれたJICA事務所の方々、どうもお疲れさまでした。そして何より、今回2週間もお世話になり温かく迎えてくださった西原の皆さま、本当にありがとうございました。

posted by あいあいネット at 10:13 | 神奈川 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 地域から学ぶ研修事業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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