2006年01月17日

第10回勉強会報告(2005年12月22日)



ちょっと遅くなりましたが、昨年12月の勉強会の報告です。

第10回いりあい・よりあい勉強会は、名古屋大学客員教授として来日中の英国バーミンガム大学国際開発学部のドナルド・カーティス(Donald Curtis)教授をお招きし、2005年12月22日に早稲田奉仕園において、「住民は自助のためにどう助けられるのか―ネパールでのNGO支援事業」と題する講演をしていただきました。
まず、対象として取り上げたGTZによるネパールでのNGO資金支援プロジェクトの概要をお話いただいた後、ネパール社会のカーストや階層の違いがプロジェクトにも反映する、すなわち、マージナル化された土地なしの貧しい女性たちの自助グループを、裕福で土地持ちカーストを出自とするNGOが支援する構図であることを確認しました。自助グループが意思決定を構成員で共有し、協働基金のための貯蓄や構成員による新たな自助グループ形成の支援などを行っていることが紹介されました。

また、カーティス教授の持論である文化的アプローチの重要性についても語っていただきました。すなわち、ヒエラルキーの中にいる者(ドナーなど)、ネットワークの中にいる者、集団の中にいる者は各々異なる考えをし、他者の行動に対する期待もそれぞれ異なる。しかしプロジェクトの中ではこれら3者は協力しなければならない、というわけです。異なった考えを克服していくには、3者間のコミュニケーションと他者に関する理解能力が肝要になる、ということでした。

議論の中では、カースト間での信頼醸成が現実には難しいものであること、自助グループへの支援にはプロセス重視と持続性を考えることが重要であることが示されました。

今回は東京での滞在が短かったカーティス教授ですが、日本の入会の話や地元学に大きな関心を示されていました。イギリスやスコットランドの住民による資源管理の話も含めて、今後も連絡を取り合うことを約束して、会を終えました。

(松井)


posted by あいあいネット at 01:33 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | いりあい・よりあい勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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