AFNのアプローチを説明するピーターさん
Asia Forest Network (AFN)は、アジアの森林の持続的利用と保全のために、農山村のコミュニティ(農山村に暮らす住民)が主体となった自然資源管理(Community Forest Management)の推進を目指して、カンボジア、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムの各国で、現地のパートナーに対して、技術的支援、トレーニング、小規模の助成、また出版活動というかたちで支援を提供しています。またこれらの活動に加え、CFMの経験から得た貴重な学びを相互に交換できる場として、地域交流(Regional Exchanges)も推進しています。
「あいあいネット」が目指す日本とインドネシアや他の国々との「いりあいとよりあい=共有資源管理と自治=に関する経験交流」ともつながるところが多く、まずはお互いを知り合いましょう、ということでの勉強会となりました。その前の週末には京都と滋賀県高島市朽木を訪れ、「あいあいネット」の仲間や地元で山村の再生に取り組むみなさんとの交流も行ってきました。(これについては別途報告がある予定です)
勉強会で語られたことで、とっても印象的だったのは次のような点です。
(1)これまで各地で行われてきた「森林保全活動」の何がいけなかったのか?
@中央集権的な管理、官僚主義的プロセス
A単発のプロジェクト
B地元の人が調査や計画に加わらず、外から一方的な処方箋を出す
C森林の自然な再生でなく人工的な植林のみに集中
D原木としての資源のみに目をやり、多様で付加価値のある生産を軽視
E社会的な公正や持続的な資源活用を考慮せず
(2)アジア各国でいま共通の課題
@森林資源管理と活用に関するコミュニティの権利と責任、アクセスをどう保障するか
A違法伐採の防止と森林保全、森林認証
B多様な関係者が参加し、地元の自治をどう実現するか
C持続的な生計向上をいかにして作り出すか
(3)コミュニティを主体とした森林管理の意義
@アイデンティティの源である
A人間の生存の基盤である
B自治の柱となる
C自然の多様性を保全する
D生計向上と経済的な持続性を達成する
日本の森林(山村)とアジアのコミュニティとの間には、もちろんたくさんの違いがありますが、それでも、上記のポイントはかなり共通するのではないか、というのがピーターさんの考えでした。
「住民主体の森林管理をファシリテートするのは誰か」という質問に対して、「ファシリテーターというのは決して何かを刺激したり指導したりするのでなく、『共に寄り添う人』だと思います」という言葉がまたとっても印象的でした。
勉強会の後、近くの焼酎居酒屋さんで泡盛、黒糖焼酎、芋焼酎などを味わいつつ、夜遅くまで議論は続きました。今後の協力と再会を約して、その日はお開きとなりました。
(長畑)


